請求 — DAMAGES
遅延損害金は、年3%。
数年遅れると無視できない額になる
未払い残業代には、支払期日の翌日から遅延損害金が発生します。利率は法定利率の年3%が原則です。
よくある相談 — Q & A
相談者
遅延損害金って、いくらくらいになるんですか?
回答者
法定利率は年3%です。3年分を2年遅らせると、それだけでまとまった額になります。
相談者
付加金とは別なんですか?
回答者
別です。遅延損害金は遅れたことへの損害、付加金は違反への制裁です。
詳しい条件と計算は、この下の本文で確認できます。
01
利率と起算日
2020年4月1日以降に発生した債権には、年3%の法定利率が適用されます。起算日は、各月の給与支払期日の翌日です。
特約で利率を定めている場合はそれによりますが、労働者に不利な特約は無効です。
02
付加金との違い
遅延損害金は遅れたことへの損害、付加金は違反への制裁です。性質が違うので、両方を請求できる場合があります。
遅延損害金は支払いがあれば当然に発生しますが、付加金は裁判所の裁量です。
広告
退職した後は、利率が変わる。年14.6%の根拠
遅延損害金の利率は、在職中と退職後で変わります。ここを取り違えると、請求額が大きくずれます。
| 状況 | 根拠 | 利率 |
|---|---|---|
| 在職中の未払い賃金 | 民法第404条(法定利率) | 年3% |
| 退職後の未払い賃金 | 賃金の支払の確保等に関する法律第6条 | 年14.6% |
賃確法は、退職した労働者への賃金支払いが遅れた場合に、通常より高い利率を定めています。対象は「退職の日までに支払期日が到来した賃金」と、退職後に支払期日が到来する賃金です。
例:未払い残業代100万円を退職後に1年間支払わなかった場合、年3%なら3万円、年14.6%なら14万6,000円。同じ「1年遅れた」でも、11万6,000円の差が出ます。
ただし、退職後の全期間に14.6%が適用されるわけではなく、在職中に発生した分については年3%で計算するのが実務です。期間を分けて計算する必要があります。
よくある反論 — 会社の言い分と、こちらの整理
| 会社が言いがちなこと | こちらの整理 |
|---|---|
| 遅延損害金は請求しないもの | 支払期日に遅れれば年3%が発生します。数年分になると無視できない額になります。 |
| 遅延損害金も残業代と同じ3年で消える | 元の残業代が消えれば一緒に消えますが、発生した分の扱いは別です。請求の範囲を分けて考えます。 |
| 利息は複利で計算する | 約束がなければ単利です。複利にするには合意が必要です。 |
未払い残業代が請求できるか、確認する。
月給・残業時間・入社と退職の年月を入れるだけで、請求できる範囲の月数と金額を計算します。登録は不要で、入力内容はブラウザの外に出ません。
- 時効で消える前の金額が分かる
- 固定残業代を引いた不足額が出る
- 管理監督者に当たるかも5問で確認